アマゾンの時価総額が1兆ドルになったらしい!
2018年9月4日、アマゾンの株価が上場以来の最高値を更新し、
ついに時価総額が1兆ドルを超えたというのです。
スゴクないですか?
1ドル111円としたら、日本円にすると、な、な、な~~んと
111兆円ってことになります!!
ちなみに、日本企業で時価総額トップのトヨタが24兆6000億あたりを
行ったり来たりしているわけですから、
アマゾンの規模がいかに大きいか、ご理解いただけると思います。
ところで、時価総額って、何よ?
と疑問に思う人もいると思います。
そこで、簡単に時価総額につて、説明すると、
株価 × 株式発行数量 = 時価総額
となります。
簡単に言うと、時価総額が、その会社の価値をあらわしているってこと。
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■アマゾンに投資家たちは期待している!
電子商取引の世界で向かうところ敵なしに見えるアマゾンですが、
実は書籍販売を除けばシェアはそれほど高くはありません。
アマゾンは実にさまざまな事業に手を出しています。
どの分野でも市場シェアは世のなかがイメージするほどには高くないので、
理論的には成長の余地は無限大と言っていいでしょう。
まだまだこれからという状況で、1兆ドルを超えるということは、
スゴイことです。
今年第2四半期の米国の小売りの売上高に占めるECの割合は9.6パーセントでした。
2011年第2四半期の水準から2倍に伸びていて、
そのオンライン販売の約半分をアマゾンが叩き出しています。
しかし、ウォルマートなどの実店舗での販売量に比べるとまだたいしたことはありません。
同四半期のアマゾンの売上高が529億ドル(約5兆9,000億円)なのに対し、
ウォルマートは1,280億ドル(約14兆2,600億円)にも達しています。
また、ウォルマートのネット販売は急拡大していますが、
売り上げの95パーセントはいまだに実店舗でのものです。
アメリカでも、やっぱり、実店舗のほうが売れてるんですね。
それにもかかわらず、アマゾンの時価総額はウォルマートの4倍近くなんです。
これはアマゾンの成長可能性が評価されているためです。
また、一部の投資家はデジタル関連企業を偏重し、
従来型のビジネスを軽視する傾向があることも影響しているかもしれません。
■赤字も失敗も乗り越えていく強い信念!
成長ペースと利益率の両面で最も有望視されている「Amazon Web Services(AWS)」の
市場シェアは3割を超え首位。
この分野にはマイクロソフトやグーグル、アリババといった強力なライヴァルがいますが、
いまのところはアマゾンがダントツ。
しかし、インドやブラジル、中国などの巨大市場では地場企業が優勢で、
アマゾンは苦戦しています。
ただ、国際事業で利益を出せずにいる一方で、
最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾスは赤字覚悟で
世界展開を進める強い意欲を示していて、この努力は報われつつあります。
だからこそ、今回の1兆ドル突破が起きたのです。
アマゾンは価格面や利便性でのライヴァルとの競争に、
多額の資金をつぎ込んでいます。
もちろん、過去には小さな失敗もありました。
2014年に発表した初のスマートフォン「Fire Phone」はほとんど売れず、
1年ほどで市場から姿を消しました。
しかし、こうした失敗も株価に大きな影響は与えず、
アマゾンの快進撃を止めるには至っていません。
ビジネスでは、赤字も失敗も乗り越えていく強い信念が必要なんだなってことを、
アマゾンが私たちに教えてくれています。
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■アマゾンは巨額の設備投資をしている!
小売業は利益が薄くて、手間が多いビジネスです。
そのうえ、アマゾンのような通信販売は、運送費もかかります。
なのに、アマゾンは消費者の利便性を高めるために、
毎年1兆円超えの設備投資を続けているのです。
倉庫の設備やら、サイトの構築やら、設備投資はお金がかかります。
2015年度に約45億ドル、
2017年度には約100億ドルを投資しています。
つまりアマゾンは、信じられないくらいの額のキャッシュを持っており、
ここ数年、日本円にして、
年4500億円から1兆円の超大型の設備投資を続けているのです。
アマゾンは、本業で稼いだお金を、ほとんど投資に回しているのです。
こんなこと、単純に考えてもクレージーなことです。
小心者の経営者には絶対にできないことでしょう。
■なぜ巨額の設備投資ができるのか?
なぜ、こんな巨額投資ができるのでしょうか?
その1つの理由が、
「物が売れる前から入金がある」ということ。
「キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)」という言葉があります。
CCCとは仕入れた商品を販売し、何日間で現金化されるかを示したもの。
このCCCは、小さければ現金を回収できるサイクルが短いということで、
手元にキャッシュを長い時間持つことができます。
つまり、CCCは小さければ小さいほどよいビジネスなのです。
たとえば、小売世界最大手のウォルマート・ストアーズの場合、
CCCはプラス約12日です。
商品を仕入れて販売して、代金を回収するまでに約12日を要するということ。
小売業界の一般的なCCCはプラス10~20日程度です。
通常、売上代金を受け取るまでの運転資金は、
銀行からの借入などで用意する必要があます。
プラス12日で回収できるといえども、売上が大きくなればなるほど、
1日に必要な運転資金も大きくなります。
売上高が年間5000億ドル規模のウォルマートであれば、
その12日間は、決して軽い負担ではありません。
日本円にして年間60兆円の売上の12日分は2兆円。
ウォルマートは、この2兆円を自己資金か借入金などで捻出しなければいけません。
アマゾンの場合、このCCCがマイナス28・5日、約30日前後で推移しています。
物流倉庫にある商品が販売される30日前にすでに現金になっているということです。
CCCのマイナスが大きいことこそ、
アマゾンが巨額の投資や新たな事業を次々と展開できる理由だといわれています。
だから、大量のキャッシュが動いていれば決算書の赤字など、どうでもいいってことです。
■どうやってCCCをマイナスにしているの?
アマゾンは具体的にどうやってCCCをマイナスにしているのでしょうか?
アマゾンはそのからくりを公表していないので全貌は定かではありませんが、
その理由の大きなひとつは間違いなく「マーケットプレイス」でしょう。
マーケットプレイスは、アマゾン以外の業者でも出品できる仕組み。
このマーケットプレイスでは、消費者からの支払いはアマゾンが一括して受けていて、
その売上から、手数料を数%差し引いて、数週間後に出品者に返しているというもの。
マーケットプレイスの売上の全額が、まずアマゾンに入金され、
それが日を置いて返されるわけですが、
この一時の入金を「預かり金」といいます。
2013年時点での試算ですが、
ある米在住流通コンサルタントの仮説では、
預かり金でアマゾンが無利子で自由に運用できる額は19億ドルに達すると指摘しています。
これは、支払いまでの期間を2週間と仮定して計算をした場合の数字です。
マーケットプレイスの流通総額を550億ドルと試算し、
総額の約9割を2週間後に業者に支払ったとして計算すると、
550億ドル×0.9÷1年(365日)×14日=19億ドル。
アマゾンはマーケットプレイスを運営することで日本円にして、
常時2000億円程度の自由に扱えるキャッシュを手にしていることになるのです。
これ、スゴくないですか?!
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■まとめ
噂では、アマゾンの倉庫で働く労働者たちは、かなり搾取されているとか・・・。
かなりブラックな労働環境だと言われています。
倉庫内の従業員1人が、時間内にどれだけピッキングできたかなど、
すべての作業が数値化され目標を達成できているかどうかチェックされます。
正社員は上司だけでなく同僚や部下など360度評価され、
ボーナスは株で支払われるらしい。
こっちも、スゴイですなぁ~~