新型コロナウイルス恐慌はいつまで続くのか?
新型コロナウイルスを甘くみてはいけないかもしれない。
すでに、経済には大打撃を与えている。
株価は世界的に大暴落を続けている。
リーマンショック級の暴落だという。
この恐慌はいつまでつづくのだろうか?
日本政府は3月19日にも自粛要請を継続するか判断するとしている。
東京オリンピックもどうなるのか、まだわからない。
もしかすると、この2020年は歴史的な転換点の年になるかもしれない。
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■暮らしが立たなくなった芸術家たち
新型コロナウイルス感染拡大でイベントの自粛や学校の休校が長引いている。
フリーランスの音楽家や劇団などが収入の大幅減に苦しんでいる。
日本クラシック音楽事業協会などによると、
これまでに1000以上の公演が中止や延期になったと公表している。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けたコンサートや舞台の相次ぐ中止で、
フリーの音楽家や舞台関係者の生活が脅かされている。
クラシック音楽などの公演を手掛けるNPO法人、
日本伝統文化交流協会(東京・中野)が
音楽家ら千人以上に実施したアンケート調査によると、
6割以上の人が3月だけで10万円以上の収入減になる見込みだと回答した。
調査は4日から、同協会がSNSなどを通じて実施。
声楽家、ピアニスト、指揮者といった音楽家や俳優、ダンサー、
音響などの舞台スタッフら約1120人から回答を得た(5日午後3時時点)。
調査によると、3月分の収入が予定通りの人はわずかで、
9割以上が減収になるとみている。
減少額は5万~10万円が17.9%で最も多く、
20万~30万円が11.4%、30万~50万円も10.6%いた。
3月の生活費を「収入で賄える」との答えは13.9%だけで
「不足分は貯蓄を取り崩す」と答えた人が65.1%にのぼった。
収入と貯蓄では不足分を補えず借金する予定の人も16.8%いる。
3月中に関わる予定だったが中止となった公演数を聞いたところ、
5回以上が38.4%に達した。1回が15.3%、2回が21.9%だった。
中止・延期が現在のペースで続いた場合の影響を尋ねたところ、
「3月まで生活を現状維持できる」が24.2%、
「4月まで」が34.8%と約6割を占める。
「7月以降も現状維持できる」とした人はわずか9.9%で、
台所事情は切羽詰まってきている。
同協会によると、回答者の約8割が、
特定の事務所や楽団などに所属せずに活動するフリーランス。
年収が400万円未満の人が全体の約6割を占めるという。
著名音楽家や主役級の俳優たちが急場をしのげても、
彼らを支える中堅以下の出演者やスタッフらがいなければ興行は成り立たなくなる。
調査を担当したグロービス経営大学院准教授で、
声楽家としても活動する武井涼子氏は
「新型ウイルスの影響が長引けば、
芸術活動だけでは暮らしが成り立たない人が増える。
芸術家にとって危機的状況だ」
と話している。
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■イギリスがベーシック・インカムを検討している!
イギリスのジョンソン首相は3月18日、
国が無条件で国民に一定額を支給し、最低限の所得を保障する
「ユニバーサル・ベーシック・インカム」を導入する可能性を
議会で問われたのに対し、
「それは考慮すべきアイデアのひとつだ」と述べて、
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた景気対策として検討する考えを示しました。
イギリス政府はすでに打ち出している、
休業した人に手当を支給することなどを盛り込んだ
総額4兆円規模の予算措置に加え、
17日には企業の資金繰りを支援するため
42兆円規模の融資の保証枠を設けるなどの対策を発表していますが、
市民や企業の間で先行きへの懸念は根強いまま残っています。
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■集団免疫という考え方
インフルエンザや新型コロナウイルスのように拡散力の強いウイルスの場合、
一人が感染すると一人以上に感染させてしまうので、
指数関数的に感染が広がります。
その一方で、感染した人が高熱など重篤化する場合もありますが、
多くの方は感染しても特に症状が出ないか、軽度の症状で治り、
体内で免疫を獲得することに成功します。
そして免疫を獲得すると、
再度同じウイルスに感染した場合は症状が発症しにくくなります。
例えば学校の教室の中を思い浮かべて欲しいのですが、
教室にいる生徒が全員すでに免疫を獲得していれば、
インフルエンザに感染して発症している生徒が教室に入ってきたとしても、
誰にも影響しないことになります。
このように、集団の中である一定以上の割合の人が免疫を獲得すると、
ウイルス感染のスピードが徐々に遅くなっていき、
あるタイミングで感染者数が0に収束するということになります。
この概念を「集団免疫」と呼びます。
つまり集団の中で多くの人が免疫を獲得すればするほど、
感染スピードが抑えられるという考え方です。
■ワシントンポストの4つのシミュレーション
ワシントンポストの3月14日の記事、
「なぜコロナウイルスは指数関数的に拡大しているのか?
そしていかに流行のカーブをなだらかにするか?」に
大変素晴らしいシミュレーションが載っていました。
A: 何もしない(Free for All)
一番目のシミュレーションは、
各個人に何の制約も与えず自由に行き来をさせるパターンです。
自由に行き来をさせると、早いタイミングでほぼ全員が感染して、
最終的にはほぼ全員が免疫を獲得するということになります。
B: 隔離(Attempted Quarantine)
二つ目のシミュレーションは、隔離をした場合です。
最初は感染者が複数いる状態で、それを塞ぐ壁を設置し、
その壁が徐々に開いていくというパターンになります。
これらは、まさに中国がコロナウイルスを抑え込むために取った戦略そのものです。
完全に壁で隔離されたため感染者の増加スピードは緩やかになり、
最終的には多くの人が免疫を獲得するというモデルになっています。
C: 自粛(適度に距離を置く)(Moderate Social Distancing)
三つ目のシミュレーションは、
アメリカで頻繁に口にされるようになった
「ソーシャルリスニング」と呼ばれるモデルです。
このモデルでは、全体の1/4の人だけが動き回ることを許されており、
残りの3/4の人は一切動かずその場で止まっています。
結果としてみると、A(何もしない)やB(隔離)のモデルに比べると、
感染者数のピークは非常に小さくなりますが、
免疫を獲得した人も少なく、
約半数の人が健康ではあるため、
まだ免疫を獲得していないという状態になります。
D: 激しく自粛(もっと距離を置く)(Extensive Social Distancing)
四つ目のシミュレーションは、自粛をさらに強め、
全体の1/8の人のみが動き回ることができるというモデルです。
C(自粛)モデルと比べても感染スピードはさらに緩やかになりますが、
免疫を獲得していない人の割合が非常に多くなります。
感染の先延ばしという意味では非常に大きな効果がありますが、
集団免疫を獲得するという意味においては最も効率が悪いモデルになっています。
日本やアメリカのように、「自粛をベースにして時間を稼ぐ」という作戦は
もちろん十分効果があることは証明されています。
しかし中長期的に見ると、
自粛を続けない限り感染を抑えることができないことになります。
経済活動を考えると、何ヶ月、何年もの間、
自粛を続けるというのは全く合理的ではありませんので、
日本政府やアメリカ政府はどこかのタイミングで
集団免疫を獲得する戦略を立てて、実行する必要が必ず出てきます。
既存の季節性のインフルエンザはワクチンという強力な武器を使って、
短期間の間にあっという間に集団免疫を人工的に形成することができ、
病状を改善する薬も開発されています。
そのことから既存の季節性のインフルエンザはコロナのような
世界的な脅威とは考えられていません。
コロナウイルスに関してもの人工的に
集団免疫を獲得することができるようになる
「ワクチンの開発」がもっとも待ち望まれていると言えるのでしょう。
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■まとめ
とにかく、一刻も早くワクチンを開発して欲しいものです。
新型コロナウイルスに効果があると宣伝して、
「タンポポ茶」を販売していた薬局が摘発されました。
ネット上には、いろんなデマが飛び交っています。
鼻の穴にネギを突っ込むと治るというのまでありました。
いい加減な情報が出回っているので、
ご注意ください。